耳を澄ますとあちこちから聞こえて来る半永久的な愛のささやき。
人間は永久を見届けられない。
だとすれば、
いったい何のために私たちは傷つけあうのか。
何のために見栄をはって、
何のために優越するか。
私のDNAは時々反転された宇宙の中で間違える。
正義に深読みされる。
伝承に誤解される。
風の仕業かなのか。
そう、風のヤツさ。
あの日吹いた一陣の風の仕業。
愛をささやく風が吹いたら草が生えた。
どんなDNAも無視して雑草だと決めつけられるのか。
だが風のおかげで愛に溢れている。
休日はビデオの中に時間を過ごすのが多い。
CDの中に生きる。
書き物の中に生きる。
コンピューターを手探りして生きる。
私はいつも壁越しに愛を確かめる後ろめたさを感じる。
そこで窓を開けてみる。
新しい壁を股間の間に持っている。
国境の代わりに遠い宇宙を漂う気持ちになる。
今日も愛はささやく。
人は誰もが世界の中心と考える。
行き交う車の音は聞こえない。
果てしなく打ち寄せる波の音も聞こえない。
何の音も聞こえなくなった時、
結局みんないつかは死ぬということを学ぶ。
心臓が裂けそうなほどの欲望にかられる。
空気と空気の間から、
突然あらわれるきっかけのような風におびえる。
空気の重さで下がってしまった空に明日を思い、
昨日を懐かしむ。
自分が人間であることを思い出した。
うつろな人間は夕暮れに立って、
沈む夕陽に別れを告げる。
悲しい街角に佇んで離れていく人々を見送る。
人間は水平線に浮かんでいることを気にかけ、
私は迂回しながら人生の途中でふと立ち止まる。
また、寂しさに呼ばれて愛をささやく。
愛はいつでも自分の意志でささやかれることを知る。
風に吹かれて聞こえてくる愛のささやきを聞きたい。
御供 2001/1/4 11/11/4 13/9/25

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