2010/04/16

街を見る



宝石でできた眼を持って、
静かに永却に私たちは後世の同胞を眺めている。
恋も欲望も、
ほのかに光るなめらかな輝きの中にある。
知らずに過ぎた過去をみる。
王者めいて、星座の同胞みたいな者たちよ。
今もなお光は放たれる。
輝きも中にあって、
神々の聖なるものが漂っていることを知る。
すべてのまわりには感激がある。
私たちの美しさは息づき、
永遠性に満ちている。
ふと街を見る。
だが、私たちの若い兄弟たちは神を失ってよろめく。
迷いながら生きている。
情念のあらゆる泉。
燃えるすべての憧れはとなえる魂となる。
私の目標は死ではない。
私の信仰は無である。
私の創る形象は少しの時の破壊力。
魂の親和性は密かな卵の中にある。
心の中に焼き付けられていつも待っている無。
それゆえに私たちには予感があって、
太古の無限の前に立って怖れなき愛を感じるのだ。
私はどんな存在者もいとわしいとは思わない。
死さえもそうだ。
悲しみも死ぬことも私を驚かせはしない。
私たちが一層深く愛することを知る。
私の心は海と森とも同じようだ。
けものや石をも愛の名をつけて呼ぶ。
様々な形象も微笑みながら消えていく。
束の間の瞬時に新しい歓喜。
新しい苦悩へとせっかちによみがえる。
そしてまた、街を見る。
  御供 2004/9/15 13/9/23

0 件のコメント: