亡びずにいること、
それが私たちの仕事ではない。
私たちのなすべきことは古い影を落として、
もう一度生まれ変わることだ。
木々が偉大な根から養分を吸い上げて生きているように、
遠い太陽の彼方からやって来る光に目覚めて生きる。
二度目の人生を生きるんだ。
貧乏とおんぼろ生活を学ぶこと。
デリンジャーの空気を味わうこと。
いつも光射す乾いた土の上を歩くのではなく。
水の中で泳ぐこと。
そして踊りながら木々の中に、
自然の中に救い主を探す、黒い影を押しのけて。
そして死の中に生命の糧を見つけ出すこと。
どんな洞窟に今いるんだ。
隠れて、
雨に降られて、
放っとかれて、
飢えている自分を知る。
私は水で湿った洞窟の中で身をかがめる。
返事は無言で語ってる。
何事も成し遂げることなく、
私はどこか宙をさまよっている。
ああ、煙りのようにはかない体が死に向かって進んで行くのを知りたくはない。
もっともっと体が癒えるのを動きとともに感じたい。
体は金のトランペットを響かせながら、
行進するわけにはいかない。
歩き続けなければいけない。
答えることをあきらめてはならない。
黒い影の中にいてはならない。
不透明な眠りは頑固に育ってゆくには必要なものだと思う。
そしてもうひとつが崖へと消える。
私の内部にある何か輝くものが黒い影の中へ引き込まれて行く。その時目覚め、
私はようやく目覚める。
頭の中で花咲いたものを手で抱えて、
苦痛という思いへ入り混じる。
切なさが心を黒く染める。
そこから私は立ち上がる。
静かに闇へと突進する、
何かを打ち破ろうと。
風の裾が揺れる時、
清らかな沈黙の悦びの声が聞こえる。
その声を聞く時、
ひとつの繊細な一本の光のようなものが母親のように私を包んでくれる。
ただやさしさという響きの中で立ち上がろう。
黒い影におびえないで光をさそう。
黒い影のない真っ平らな光の渦の中へ歩いて行こう。
太陽の光の中で、
この気持ちいい光の中に包まれていこう。
御供 2000/1/5

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