世界が離れ落ちる。
社会が私から遠ざかる。
すべてが今までと違って見える。
かつて愛されていた街。
かつて親しんだもの。
幸せの熱が次第に消え失せ、
灰の中へと燃え落ちる。
闇が灰色から真っ黒へと色を変える。
私の心は下へ下へ沈みつづける。
心が強い力に押されて中心から外れて行く。
凍えながら、私は死んだ世界に立つ。
私の後ろから泣き声が聞こえる。
失われた私自身が振り返っても見えない。
余韻から響くものはない。
子供の頃の声も忘れ去り、
やさしい愛の調べも思い出せない。
孤独への道がつづく。
私が知っているより遥かに厳しく。
夢の泉も枯れている。
この孤独からはい上がる。
私は考える。
ふと考えが動いた。
私はこれを信じることに努めた。
孤独の果ての分岐点に立つ。
新しい道へ歩き出そう。
多くのざわめきが聞こえる。
ざわめきに誘われて歩き出す。
歩きつくことを信じて、
力を振り絞って方向を変える。
孤独より幾千もの友のもとへ。
私は無我夢中で歩きつづける。
多くの友と合流する。
もう、孤独じゃない。
いつだって助け合える友がいる。
孤独だと錯覚していただけなんだ。
御供 2000/7/22
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