わかるよね。
やるせない時間の中を泳いでいると、
何も見えない時間の先端。
たくさんの人が行き交う大通りも、
夜のなると人影もまばら。
風が強く吹く日はもう何も見えない。
この風に乗ってどこか遠くへ行きたいな。
考えても見えない光る粉。
いったいぜんたいどうなっているんだ。
行き止まりの道ばかり、
地図なんてものはなんの役にもたたない。
風の通る道なんてナビには出てこない。
風のない街。
灰色のコンクリートのビルに明かりも消えた往来。
外の空気も何故か悲しい。
太陽がくれば救われるのかな。
いっそ、山の中に行こうか。
森と人間が同じで、
木と会話した方が楽かもしれない。
住みにくい都会には創造もありゃしない。
うつろな街の何も見えない目。
何も吸えない鼻。
点と一瞬と一言が心の中をすぐに不安にする。
でも、探さなくちゃ楽しいことを、
生きる勇気を。
まわりに流されていたんじゃ、
生きていることにはならない。
逃げていても自分はここに居る。
いっそ、街から脱出。
年老いた時間がゆっくり流れているだけか。
時間を忘れてしまうような心に出会って没頭する。
風の中の光る粉を追いかけて進もう。
御供 12/4/11
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