
自然の摂理の中で季節は何度も繰り返され、
いくつもの年を重ねる。
人間は多くとも100年くらいのものだろう。
他の生命に比べたら数少ない繰り返しに違いない。
とても短い。
人間の社会に振り回され、
繰り返しを忘れていることさえもあることだろう。
そう考えると木は偉大だ。
じっと同じところに立ちすくみ、
季節の流れを実によく観察していることか。
雨の多い年も。
風の多い年も。
何も言わず、
それなりに年を重ねるだけ。
晴れの日は陽を浴びて、
雨の日は寒さに耐える。
地上に豊かな実りを与え、
そこに生きるすべての生命に喜びを。
ただ無言で愛をささげる。
表上ひとつ変えることなく。
いやともいいとも答えずに。
嘆くことなく生きている。
どんなに耐えがたいことにも耐え。
他の生命の犠牲になることも覚悟しているかのように。
木は偉大だ。
だから木を大切に。
木の気持ちになって考えてみよう。
相手の気持ちになって考えてみよう。
それが大切なんだよ。
それ以上のことは言わないでおこう。
感情が先走る。
御供
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