2011/05/07



木というものは誰に気がねもせずに、
天を目指して葉を茂らせる。
花を咲かせ実を落とし、
年ごとに年輪を加える。
人間が死んだ後でも長生きして、
遠い未来も見てしまう。
やっと枯れて行く時を私は知らない。
途方もなく長生きだ。
ゆめゆめ油断をしてはいられない。
その根は地下で私たちの魂をしっかり掴んで離さない。
きらめく陽光を浴びてうっとりさせる。
その幹は無表情でどんな暴君の歴史にも知らん顔。
その木はいつの世にも旅人にも極楽の夢をみさせる。
木はその緑で私たちの目を遊ばせてくれる。
大きくひろげた枝で騒々しい未来を抱き寄せ。
その葉のささやきで私たちの耳にささやきかける。
木は人よりもずっと神に近い。
私たちは木に祈ろう。
御供 2001/5/14

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