もうじき私は生まれる。
卵から殻を破って世界に出発する。
今のままじゃ狭すぎる。
私は自力で殻を破る。
気力で何とかくいしばる。
翼をひろげて羽ばたいて、
巨大な都市の上空へと。
本当のことなどあるのかこの世界。
誰も教えてくれないこの世界。
真実がいつも気になる。
くだらないことが多すぎて、
ここにいたら卵の殻を破れない。
鋼鉄の足で立ち上がろう。
誰かを愛してみた。
街中のものをかき集め灰になるまで燃やしたい。
苛立ちはすごい。
苛立ちつづけているからうんざりさ。
また風が吹いてくる。
卵からかえっても生きているわけもわからないのか。
ささやかな望みをたよりにしがみついている。
振り落とされないように求めつづけてきたけど、
ぬくもりだけがたったひとつのリアル。
嵐の中に卵から生まれ、
夢や愛に飢えている。
嵐の中に生まれ、
どしゃ降りの雨に打たれて私はどこへ向かうのか。
うんざりさ。
また風が吹いて来た。
卵から生まれても何にもならない。
あちこちにいる悪徳の人たちの中で永遠の誓いなどできやしない。
愛の押し売りなど欲しくない。
私は生きて行きたい。
弱い人間は街の中で腐っている。
汗を流して働いて損をする時代に生きている。
もうすぐ卵から生まれ変わる。
生まれ変わらなかったらいつまでも卵のまま。
卵のままじゃダメだ。
人間として生きたい。
このままじゃ手足も自由に使えない。
だからかえろう。
だからはじめよう。
卵のままでいるならどんなに楽だろう。
楽を考えちゃダメだ。
とにかく卵から早くかえって現実を歩き出そう。
もう時代は風に吹かれて変わっている。
はじめよう。
急いで卵から。
御供 2001/9/29

0 件のコメント:
コメントを投稿