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食事がすんで消灯されると、
密室は暗くなる。
息の音が聞こえるだけ。
隣にいるはずの綺麗な女の人がいるはずの席も見えない。
通路側をミニ・スカートを履いた女性が飲み物を運んで来てくれた。
白く延びたスラッとした足は挑発的。
綺麗な彼女はまばゆいくらいに輝いている。
どうやら一枚脱いでノースリーブになったようだ。
ちょっと黒っぽいエキゾチックな顔をしている。
とても高貴でしぐさが様になる女性だな。
私が見ているのを少しは意識しているのかな。
NYへ何をしに行くのかな。
歳はいくつくらいかな。
どんなSEXをするんだろう。
とてもスタイルのいい子だな。
真っすぐ延びた足は素敵だ。
なんて言ったらいいんだろう。
心のマドンナとでも言っておこう。
肩まで延びたストレート・ヘア。
ちらっと見える黒のブラジャー。
胸のでっぱりも素晴らしい。
下を向いて雑誌を読んでいるけど何を読んでいるのかな。
鼻をさすって髪の毛をあげるしぐさがかわいい。
光っていてとてもまぶしい。
彼女はきっと意識している。
だって大きく見開いた目がこっちをうかがっている。
でもどうすることもできない。
話すことさえできない。
アクションはなしさ、
そっとまぶたの奥にしまっておくんだ。
横顔が笑いかけるまで。
心にしまって想い出に包んでおこう。
御供 2002/6/25
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