青かった時間は、
どこへ隠れた。
光はどこを照らしている。
青から茶色へと輝きが変化した。
雲の中をよぎって、
あの青い光は過ぎて行く。
青い時間は私をも道づれにする。
人間に生まれた以上、
その運命から背を向けることはできない。
その時代は次の世界となんと速く仲良くなり、
私を止めてくれる光はもうない。
若いと言われるものも、
いずれは老いを見る。
一日一日にそれを感じられる人間は少ない。
青い時間は老人をあざけり笑う。
いかにももっともなことだ。
ならば、笑われないうちに、
別の世界の光と仲直りすべきなのか。
そんな理由はひとつもない。
いかにももっともなことだ。
私自身私に対して、
いかにも不安を抱いてきたのだから。
しかし、この今でも私は信じることができずにいる。
世界に向かって対抗する。
世間からタブーとされていることから逃げようとしている。
老いることが怖いのではない。
老いることがわからないのだ。
まだ青かった時間の中に身を潜めている。
体のどこかが強烈に痛み出したらわかるのかな。
でもその時まで考えることもできない。
童心を深く宿して、
童心の不思議な力を味方にする。
心も体もすべてそのままでありつづける。
いきなり白日の現実に目覚めるのか。
私は今でも色あせるということがわからない。
人間としての考え、
対人間とのつきあい。
時間の色はかわってしまうのか。
子供心の信頼から裏切れないでいる。
途方にはくれるが恐ろしく人生を凝視することはない。
人生の半場を越えてから、
転がるように変わって行く。
少ない時間につつまれて、
驚かされた夢遊病者のように。
ふるえながら脅えて生きることに悩んではいる。
絶望という味をかみしめたこともない。
このまま青い時間につつまれたまま、
違った色に変わらずに笑って、
甘い時間を持ちつづける。
血をそそがれた大地へと、
私自身知らぬ間に溶けて行きたい。
魂の美しさに磨きをかけて、
身震いのひとつで恥じ入って意識する。
今も新たなことに興味を持って、
青い時関の中にいる。
いったいいつになったら、
私は次の世界に旅立つのか。
御供 2010/9/2
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