都会は物理的にも精神的にもかならず輪をなす。
それはゲームに似ている。
SEXは都会人のスポーツとなり、
死はいつも隣り合わせである。
街のはずれに車を走らせれば、
街のはずれの果てるところは取り残された悪徳と倦怠。
そして純粋で幼い娼婦の住む場所がある。
昼のビジネス街を取り巻くよごれた中にもある。
昼と夜の顔がある。
安ホテルの汚くぼろぼろのねぐら。
酒場、質屋、見せ物小屋、売春宿。
今にも崩れ落ちそうなアーケード。
終夜、映画館のひしめく通りに住む病んだ人々。
人生が逃げて、
その生活も終わり近くにいる人々。
それでもまだゲームだと思ってる。
セックスの後の恍惚が生まれるのとおなじように。
人生はいつかは終わる。
病んだ人々のゲームは死の想念をはらんでいる。
大衆浴場、酒場、安ホテルの傷ついた人々は汗を流し倒れふす。
その吐息の中に長髪の髪の毛をかきむしる。
力つきたとはいえ、
しなやかな肉体だけが生きるすべて。
脇を歩く人は振り向きもせず、
いそがしく家路に向かう。
男は人生で洞察することを望んでいたのに。
多くの奇妙な安泰に浸りきるんだ。
多くの人々がそれをむさぼる。
しかしその争いにやさしさを持った者は敗れ去られていく。
都市生活者である以上生きなければいけない。
そのためには社会となんらかのカタチで接し、
働かなければいけない。
私は社会を変えようなんて思っていないけど、
自分から変わることくらいはできると思っている。
御供 2000/8/8
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