2011/08/02

心理



風が雲に恋をした。
けれどもそれは報いられなかった。
その恋は無意識の中に沈んだ。
そして死の衝動に変わる。
ある心理学者がこのふたつを診察したが、
風の心理を洞察できなかった。
雲は逃げ出してしまった。
彼は診察が嫌いだった。
心理学者は口を出さなかったが、
風の態度に気を悪くした。
けれど彼の賢い頭はずっと長い間、
その症例を考えつづけた。
医者がいなくても風はなおっていると、
また別の愛の幸福を見つけた。
けれども医者はこの病気原因は診断コンプレックスだと診断した。
 御供 2000/5/11

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