絵を描く

圧倒的なデッサンとか、

精細な写実とかで絵を描くのはどこか古臭く。

ノリや勢いで描いた作品の方が、

共感を得やすい時代かもしれない。

だが、あなたには描けない。

描けない。

真に描こうという意志がないかぎり描けない。

描けるわけがない。

すばやく描いて適当に見えるかもしれないが、

間違いなく魂が入っている。

まっとうな人生や、

安定した生活では描けない。

本当に描けるヤツらは何かを犠牲にしている。

ただ、描いて描いて描きまくっている。

そんな絵描きたちが描いた絵はワケなど感動を与える。

でも彼らは描かされているのではなく。

描きたくてしようがないのだ。

だから、描いている。

ただそれだけだ。

そうして作品が出来上がることもあり、

そのまま放置されてしまうことも少なくない。

そんな絵を何処で見るか？

彼らが描いているところに出向いていかなければ見えない。

　　　御供　２０１１／７／１７