2011/07/03

見知らぬ街



暗く沈んだ空気の向こうに、
光の中に静かに広がる見知らぬ街。
これらの転回はささやかれる。
この街に私を引き込むものは何なのか。
私は胸をワクワクさせながら、
街の光に目をはせる。
私の心は時間の先端を見つめつつ、
期待にふくらむ。
光に誘われてゆっくりと街に入って行く。
思いが頭をめぐる。
見知らぬ街に入って行く時のこの高まりはいったい何だろう。
私と心と体は取り憑かれたように未来を想像して楽しさを増す。
この気持ち、
この感じ。
私はいつもの姿形を変えたような錯覚におちいる。
この街で出会うものはいったい何。
そしていったい私は何を持ち帰る。
ひとしきり目を見張る。
まだ陽は落ちたばかりで、
暗がりは生まれたばかりの赤子の時である。
この暗がりの成熟と共に私は街に入り、
明日の変化に思いをはせる。
私の思いは爆発しそうなほどふくらみ、
そっと静まり返った街へ進入する。
何処へ行ってもそうなのだが、
初めてという行為にどうして私は動かされるのか?
見知らぬ街、
私の期待はそこここで広がり未来の未知を何故かくすぐる。
その中に私が見える。
 御供 2001/5/28

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