2011/10/05

雨降りの日



細かい雨が降りしきる。
泣いているように雨は地面にたたきつけられる。
水路にごぼごぼと水を運ぶ。
ところどころに雨の泳ぐ水たまりをつくる。
大地にうるおいを与えてくれる。
晴れの日にはない詩的な言葉が浮かぶ。
花も葉もたたき落とされるけれど、
これも自然の恵みと考える。
かつて笑っていた世界も裸になり、
また服を着る。
葉ははぎとられた枝のすき間から、
厳しく過酷な雨を覗き込む。
雨が少し笑ったような気がする。
毎日が雨だったら嫌だけど、
たまに雨ならいいよと言った。
 御供 2000/4/15

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