ベットに眠る今の時間を考えてみた。
みんなは何をやっているんだろう。
「この人生は誰のための誰のもの」
と、声を大にして言ってみた。
そんなことを考えてみた。
胃の痛みをまぎらわすワインだけでいいじゃないか。
私の心は寂しさに震える。
体全体がだるくて元気がないみたい。
そうやって今が過ぎていく。
混じりけのない夜明けに外に出てみた。
夜明けなどどうして嬉しいのかな。
未来を信じている証しじゃないないのか。
夜が明けるのをうわさと共に待っている。
それに何で私がうれしむ。
新鮮で純粋な大気で充分じゃないか。
ベランダの花が咲いた。
一輪が地に落ちた。
一輪は咲いたばかりだ。
どちらも悲しんでも嬉しんでもいなかった。
その時、ハッと気がついた。
すべては来たりし、また去る。
その中に悲しみも含まれる。
しかし、また消える悲しい今日、
嬉しい明日。
憂鬱な今日、
酩酊の明日。
くよくよしてどうなる。
誰だってみな同じだ。
滅入ったところで何になる。
それも来ては去る気分のひとつ。
すべては来たりし、また去る。
素晴らしいことだ。
争いもいずれは終わる。
楽しみも終わる。
病気の今日と元気な明日。
でもやっぱり悲しい。
どの場所も来るものと去るものでいっぱい。
私たちはみな天国へ行って、
いつか見た黄金の至福に浸る。
軽快な日々を狙ったけど、
自分の流儀がいいと悟った。
スタイルへのこだわりは消えない。
鳥がしばしば西へ飛ぶ。
世界が去る前に、世界を知る者などいるのか。
世界を知る者などいるのか!
御供 2001/4/30
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