信頼している友が海を越えてやって来た。
電話を待って夜中の4時にバイクに乗って飛び出した。
友の待っているバーまで15分。
ちょっと急ぎ過ぎた最後のカーブでおもわずスリップして横転。
急いで起き上がった時には、
額を切って血が流れ出ていた。
会える嬉しさのため痛さも忘れて血をぬぐい去り。
眼鏡をTシャツで拭いてバンドエイドを貼った。
バイクを起こし壊れていないか確認。
みっともないので血だけを拭いて平然とバイクに乗った。
ちょっと急いでいたのと小雨が降っていたので、
スリップしてしまったのだ。
しかし、気を取り戻し、
もうそこまで来ている。
友の待つバーに向かった。
友は元気でいつものクールさで「やぁー」と言って2年ぶりの再会。
私は嬉しさのあまり転んだことも忘れて友の顔を覗き込んだ。
友はいつもクールなのだ。
アメリカ人でありながら日系人のため、
日本人よりも義理人情にあふれている。
また合理的なアメリカン・マインドも持っている。
特別、スペシャル、エクセレンスな人生哲学を持っている。
私が彼に会ってもうかれこれ15年が経っている。
そのうちの10年あまりは仕事を通して一緒に過ごした。
その信頼は何かあるごとに膨らんでいく。
かめばかむほど味が出て来る友なんだ。
15年経った今はもっと信頼し、
これからも一生つき合っていこうと誓っている友。
ようこそ東京へ、久しぶりの東京だね。
東京が好きでロス生まれで日系3世の彼は、
とてもクールな意志を持つ。
何につけても正しい判断力を持ち、
いつも的確な助言を与えてくれる友。
アメリカかぶれの私が何度行ってもアメリカをわかり得なかったのに。
彼に会ってアメリカの生活を知り、
大きな意識の変革に導いてくれた友。
彼に会うとほっとする。
いつも冷静に目を輝かせて話すインテリの彼は、
とても私にとっていいヤツで誰にとってもやさしく。
人間らしさを持ち得た友。
彼はこの地球を動きまわり、
たくさんの事柄を自分の目で見て短い言葉で語ってくれる。
利口ではあるが社会と共存している。
ビートの心を持った宇宙人のような存在だ。
人間の心をあっという間につかみ、
魅了し、多くのことを出会う人たちに解いてまわる。
詩人のような人生哲学とクールなハートを持つ。
あらゆる地球上の問題について語り、
何につけてもスーパーなヤツなんだ。
いつでもたくさんの知識の中に正しい判断を持っている。
東京にもたくさんの親しい人間を作り上げている。
友と会えるうれしさ、
これは格別なこと。
ひとりじめはできないけれど、
今日もふたりだけの実のある時間と会話を持てたこと。
これからの私の人生に大きなヒントとなっている。
御供 2000/10/15

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