2011/05/27

木を大切に



自然の摂理の中で季節は何度も繰り返され、
いくつもの年を重ねる。
人間は多くとも100年くらいのものだろう。
他の生命に比べたら数少ない繰り返しに違いない。
とても短い。
人間の社会に振り回され、
繰り返しを忘れていることさえもあることだろう。
そう考えると木は偉大だ。
じっと同じところに立ちすくみ、
季節の流れを実によく観察していることか。
雨の多い年も。
風の多い年も。
何も言わず、
それなりに年を重ねるだけ。
晴れの日は陽を浴びて、
雨の日は寒さに耐える。
地上に豊かな実りを与え、
そこに生きるすべての生命に喜びを。
ただ無言で愛をささげる。
表上ひとつ変えることなく。
いやともいいとも答えずに。
嘆くことなく生きている。
どんなに耐えがたいことにも耐え。
他の生命の犠牲になることも覚悟しているかのように。
木は偉大だ。
だから木を大切に。
木の気持ちになって考えてみよう。
相手の気持ちになって考えてみよう。
それが大切なんだよ。
それ以上のことは言わないでおこう。
感情が先走る。
 御供

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