2012/04/11

風の中の光る粉



わかるよね。
やるせない時間の中を泳いでいると、
何も見えない時間の先端。
たくさんの人が行き交う大通りも、
夜のなると人影もまばら。
風が強く吹く日はもう何も見えない。
この風に乗ってどこか遠くへ行きたいな。
考えても見えない光る粉。
いったいぜんたいどうなっているんだ。
行き止まりの道ばかり、
地図なんてものはなんの役にもたたない。
風の通る道なんてナビには出てこない。
風のない街。
灰色のコンクリートのビルに明かりも消えた往来。
外の空気も何故か悲しい。
太陽がくれば救われるのかな。
いっそ、山の中に行こうか。
森と人間が同じで、
木と会話した方が楽かもしれない。
住みにくい都会には創造もありゃしない。
うつろな街の何も見えない目。
何も吸えない鼻。
点と一瞬と一言が心の中をすぐに不安にする。
でも、探さなくちゃ楽しいことを、
生きる勇気を。
まわりに流されていたんじゃ、
生きていることにはならない。
逃げていても自分はここに居る。
いっそ、街から脱出。
年老いた時間がゆっくり流れているだけか。
時間を忘れてしまうような心に出会って没頭する。
風の中の光る粉を追いかけて進もう。
  御供  12/4/11

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