死というおまえはいつか私にもやって来る。
おまえは私を忘れてはいないのだから。
最後には苦しみや痛みを連れてくるのか。
近くにいる知り合いが亡くなった。
こんな時にはいつも死について考えさせられる。
死への鎖は切ることはできないのだから。
親しい知人の死。
おまえはまだ遠くよそよそしく、
ひっそりと音もなくやって来る。
もうかなり前から気にしてはいたが、
いつもおまえは突然知らん顔をしてやって来る。
横を向いている私を見下ろして。
そしてやがて炎となって燃え立つ。
来るがいい、
私はここだ。
いつでも私も連れて行け。
決して体裁ではない。
笑っている私をどうどうと連れて行け。
人はみないつかは連れていかれるのだから。
運命とか、寿命とか。
おまえにはわかっているんだろう。
実は私もわかった顔をして待つつもりさ。
おまえが躊躇するぐらいにさっぱりした顔でいる。
人生は光があふれてばかりいるわけじゃない。
よろこびの色ばかりじゃない。
笑いころげて尋ねはしない。
いろいろな死のことに無責任。
天国があるんだったら、もういいよ。
私の心がいつも思いやるのは知人の死。
苦しみあえぐ死を迎える人。
ただただやすらかに待っている者。
知りもしないであっという間に自分でも予期せずに。
知人じゃなかったらこんなことを考えもしなかった。
誰もがいつかは後につづくのだから。
御供 2010/10/1
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