2010/12/29

ナンペイの創作


いつもおどかされるのはナンペイの作品には型にはまったものがない。
どういったらいいのだろうか、偶然ですら自分のものにしてしまうのである。
この偶然との出会いが彼の頭の中では考えられないくらい整理されているのだ。
乱雑の中の整頓が彼の作品を型にはめない。
だが、作品の向こうに見えるものが鮮明に創り出されているのだ。
すべての芸術がそうであるように、
彼の目線はいつも違うところを見ている。
そう、俗にいうくだらない楽しさを見ているといったらいいのだろうか。
いやそんな言い回しでは言い切れない偶然出会った、
もっと先端をミスゴしているのだ。
「カタチがないだけ、カタチになるフューチャーがある」
これが見えそうで見えないもの、つまり彼の創り出すものである。
一見、無表情であって実はしたしみやすく、
いつもそばにありそうでないものだから飽きない。
ながくつき合えば合うほど向こうに何かが見えてくる。
これは稀な表現方法であるに違いない。
ナンペイという彼自身の中に見えるものを素直にカタチにしているだけなのだ。
そこには彼の生き方、
生きてきた環境が大きく作用していることは言うまでもない。
彼の作品を見るとき、
私はいつも驚かされ、楽しまされ、
この作品の向こうに見えるものを探し出そうとする。
こんな時間の中に引き込まれることがうれしい。
NEW WORLD  NEWS EDITOS     御供秀彦

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