2010/11/06

ヘッセの


信じた方がいいのかな?
いいのかな。
太陽の光も清らかなせせらぎも、
早春も木に咲く枝も。
どれもこれも夢にすぎなかったのか?
国中のほがらかな歓喜も心に届いたのか。
若い頃はあんなに幸せだったのに。
初恋の限りない喜びが植わっていたのに、
だがすべてがおどけた歌に過ぎず。
理解されずに。
何もかもそう思われ、
そして泡と過ぎる。
ならば、さようなら。
別れの口ずけを!
運命の大部分はこれから付足される。
私は誰でもそうであるように自分を愛す。
人間として目標を果たせるように。
果たしたいから別の環境を必要としているのだ。
私の心は哲学を求め、
空想の夢をしのばせた。
大胆な空想でさえも私は真実だ。
物質主義がおりなすここでは空気すらよりとりどり。
ここにはどんな信念も希望もない。
愛することも愛されることもない。
ましてや何かの理想や、
何らかの美しいもの美学的なもの。
芸術も有りません。
働くことと食べること以外のものは消され。
他人の命令以上の動機は有りません。
一言で言えばここには精神が有りません。
感情のかけらさえもここには重要視されたことも有りません。
こんな社会はどう変わるのか楽しみです。
御供 2000/9/11

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