2010/09/01

中目黒のコンバイン


代官山の一部上々企業のショウルーム的な店よりも、暖かみのある元気な中目黒の<コンバイン>が私のお気に入りのカフェだ。古本屋が併設されているこの店はいろいろな顔を持つ、壁一面に並べられた本はとてもいいこだわりを持って集められたものだと一目瞭然。天井の高い広い空間には、気のきいた不揃いの椅子とテーブルはゆったりと座れるソファーもある。時間を忘れてしまいそうなほど居心地がいい。コーナーには本格的なDJブースがあり音も時間帯によって楽しませてくれる。
カフェとは本来情報交換し、友達をつくり、生活の中心となりえる空間でなくてはならないはずだ。時間の中に身を置いて大切なものを手にいれる。都会で生活していると忘れてしまいそうな人間と人間との触れあい。やさしさや思いやり。気のきいた本の背表紙の美しさの中に隠された人間の生き方。豊かな時間。そして生活のリズム。
今にはじまったことではないが、時代というものは街という形態を作り出す。それはそこに住む人間が作り出すものに他ならない。ボードレールの言葉を借りれば『ひとつの街の変わる速さは人の心も及ばない。』街というのは、思い出に取り付かれた人たちの心を置き去りにしつつ、常に新しい時代のキャンバスとして思わぬ速さで姿を変えていく。
2007年は代官山よりも中目黒が面白い。オノボリさんばかりの代官山よりもかわいい女の子がいる中目黒の方がいいに決まってる。お店もひとつひとつ独創的で遅くまでやっている。中目黒は企業がまだ真似できないマニュアルの外に生まれたばかりの街なのだ。お金では手に入らないセンスと奇麗な女心は今中目黒川に接近中であることは間違えない。
御供秀彦

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