2010/06/28

ノー・ネイチャー


人にとって最も身近なものってなんだろう。
自分の手足。
思想を作り出すこと。
知識、それとも回想。
台所や寝具。
それとも自分の言語。
自分が生を受けるということ。
生まれつき何かを持っているということは、
何と素晴らしいことだろう。
生まれてこの方、
私はひとつの言語を好きなように使って生きてきた。
どこで暮らしていても、
長い間その言語によって肩をほぐされた。
面白がられた。
またかつて波乗りもして来た。
無性としての自然。
どんな人間社会でも愚劣な流行。
集団幻想。
そして人をかつげるような神話を持っている。
日常の生活もある。
野生の自然でも同じようなもの。
すべてお馴染みの風景の中で、
数限りない生き物が生きている。
自然とは同時に物理的宇宙、
それは都会的なもの。
産業的なもの。
有害なものも含んでいる。
私たちはそうやすやすと自然を知るわけではない。
私たち自身のことでも知っているか怪しいものだ。
実際にそれが何であろうとも、
私たちの期待や理想的規準を嫌っている。
この世には自然界としての自然。
物語の性質としてのネイチャー。
何ひとつ型にはまり固定されたものはない。
私たちは自然に対して敬意をはらい、
いちばん大きな自然と仲良く共存すべきなんだ。
自然に愛を持って生きること以外、
私たちは生きていけない。
ネイチャーはいつもそばにある。
  御供     11/12/21

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