大都会という砂漠で、
人間という人ごみの中で生きる。
私はさまよう。
そして、自分の重荷を背負ってその下でうめく。
気づいた時には、
忘れられて立ち尽くす。
夢のように遠いところに、
私はやすらぐ場所があると信じている。
魂が再び私を何処かへ連れていく。
まどろみの夜が私を不安にさせる頃、
大都会の街の片隅をよろよろとあてもなく何処かへ。
どこに行けばいいのかわからず足を早める。
何処へ行けばいいのだ。
どこかやすらぐところがあるんだったら教えてよ。
どこにもないとわかっていても向かわずにはいられない。
何処へ行かずにはいられない私に、
もっといい何処かへ。
私は憧れ、
次から次へとあくことのない旅が始まる。
でも何処へ行こうと同じこと。
きっとそこは心の中にあるに違いない。
何処へ行くより、
自分の中の宇宙に飛び出そう。
私はこういう人々を知っている、
童心を深く宿している人。
そういう人々は童心の不思議な力を砕いてしまうことはない。
そういう人々は夢に包まれて盲目のうちに生き、
日常の言葉を話すことを決して覚えない。
災害がそういう人々を驚かし、
いきなり白日の現実へ呼び戻す。
痛ましく何処かへ行きたくなる。
夢から追い出されて途方にくれる。
恐ろしい人生を生きる。
無情なものはすみやかに沈み、
枯れた年々はすみやかに移り去る。
私の目の奥の魂は、
あざけらず、痛まず、
動ぜず世の中の営みを見ている。
今としては『無情』も『永遠』も等しい。
尊くあり、生きていることである。
だが心はそれに逆らい、
愛に燃え上がる。
限りない何処かへ。
限りない愛の叫びに、
苦悩は私を打ちのめす名人だ。
知恵と愛は時として小さくなって何処かへ行くことを考える。
慰めと希望は博し、はかなくなる。
苦痛は激しく、嫉妬さえ愛する。
私は溶け去り苦痛の虜になる。
血中のかたちである自我が何処かへ向かわせる。
まがり、抵抗し、逆らいながら。
何処へ行ったって変わりはしない。
何も変わりはしない。
ここで何につけても少しづつかたずけよう。
未解決な問題を!
御供 2004/9/15 12/2/1
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