2010/07/02

古い流れに


ずっと眠りに身を沈めていると、
記憶の奥の古い流れの中を泳いでいることに気づく。
古い流れに身を置くのも悪くない。
古い流れはどこか暖かく、
どこか切ない。
すべてが輝いていた時代なのに、
古い流れがこんなに切ないのは何故だろう。
この古い流れに身を置くと見える何かが動く。
動きはじめている自分が見える。
何故だろう。
古い流れは古い自分がいるはずなのにそうでない。
古い流れの中を新しい自分が必至に泳いでいるのだ。
姿カタチも新しい自分。
そんなところで身を起こし、
自分は再び歩き出していることに気づく。
もう後戻りはできないのだから。
新しい自分だけを見て歩こう。
後ろなど見ないで前だけを見て歩こう。
おおよそのところはもう過ぎてしまったのだから。
これからはひとつひとつ完結していくべきなんだ。
完結が大切さ。
古い流れの中をもう一度泳いで、
ひとつひとつのものごとを拾い上げる。
ひとつひとつ完結していくことさ。
御供 2001/6/17

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