2010/06/02

波が立って


未知の世界からやって来た大きな波。
じっと待って、一言では言い切れぬ。
私の詩が波に乗って行く。
地球の裏側まで流れて行く。
波が立って、
私は喜んで夢の詩を歌う。
甘い数知れぬ詩の中へと。
地球の裏側からやって来た波は心地よく、
いろいろな問題を解決へと導く。
慰めを求める者の心を、
波が立って癒し、乗せていってくれる。
私の大好きなチューブ。
私はその波に魂のすべてを贈り、
私の最良の夢を乗せて詩ってあげよう。
私の今まで詩ってきた多くの優れた言葉を乗せて。
宝のすべてを乗せて、
何もかも残らず差し出そう。
もうすぐ立つ大きな波に願いを込めて。
かすかな風の中に立つ波も、
台風の目のような大波も。
あらゆる心に憧れを呼び起こし、銀色に輝く。
夕暮れに照らされて心の中に流れ込むように。
真夏の暑い砂浜に立つ波のように。
心を大地の彼方に連れ去る波のごとく。
私の命の限りの、その時の風に吹かれて。
波が立って、
私の心は憧れと永遠の国へとひそかに流れ入る。
見知らぬ街のどこかの海岸で、
波は立って、そして消える。
自然はどうしてこんなに繰り返すのだろう。
あたりが静かな眠りについても、
刻々とつづく波は消えることはない。
そして、太陽が昇ると、
また新しい波が立っている。
金色の巨大な地球がくっきりと見えて来る。
雲の不思議な波が空を舞い、
しずしずと大きな波の群れを連れて来る。
ふるさとを持たない風が群れをなして吹いている。
まるで家族のように波の大群になる。
気づくと、突然波は打ちのめされて、
せつない魔法のように身も心も捕らえられてしまう。
波が立って、また消える。
この繰り返しは永遠に終わることはない。
いつまでもザブンザブンと立ちつづける。
波は時間も場所も、
見る人の目も気にせずに立つ。
立っては、立っては消えて行く。
その一瞬を、
私の人生の一時が捕らえたような気がする。
そういう時がかならず来る。
今、来ているのかも知れない。
  御供  12/2/6

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