2010/07/03

ビート


ああ、打ちのめされ。
存在の底の底まで裸にされ。
まわりの因習にはがんじがらめ。
もう、うんざり飽き飽きしちまったって意味でね。
だから今度は俺たちがビートするのさ。
その人間がビートであるかないかは、
秘密の知識を持っているかにかかっている。
つまり外側から押し付けられた価値観や常識、夢、
欲望を脱ぎ捨てて自分たちの裸の姿を、
見つけたことのあるビート人間。
みんな知っているのさ。
自分たちが社会につながれ、
周囲から自分の像を規定されることを望む。
必要のない、
本質的に自由な人間であること。
そうビートこそ。
歴史学者シュベングラーが予言した。
あの西欧の没落の後に現れる、
新人類なのだ。
このまま過去のシステムに縛られたまま、
やりたくないことをやり続ければ人類は滅亡する。
ウイリアム・バロウズ
御供 
今、仲間たちの間に始まっている新しい、
だが名づけようのない精神的覚醒の旅のすべてに。

全力をつくした後に手持ちのすべてをルーレットのひとつの数字に賭けようとする時、その人間はビートだ。

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