雨の中を飛ぶスズメのようにもう逃げたくはない。
都市生活の中になんの目的を見つけ出せばいいんだ。
今日は私は何をした。
何もしていない。
コレといって大したことはしていない。
都会に住むネズミと何処が違うんだ。
ただ空気を吸って餌を食べている。
それだけにすぎないじゃないか。
どこに違いがあるというのだ。
生きていくのになんの目的を持てばいいんだ。
人間てのはちっぽけなもの。
今日まで何をしてきたかって、
そんなことはいえやしない。
明日から何をするかって、
そんなことしているもんか。
ただ死に至るまで空気を吸って生きているだけ。
楽しみはなんだって、
そりゃ、毎日はすべて楽しいさ。
好きなことしかやっていないからね。
でも、たまにこんな風に考えることもあるってことさ。
毎日いつもこんなことばかり考えているわけじゃない。
ほんの少しの不幸が身のまわりに起きた時だけさ。
人間っていいものさ。
いつも幸せだなんてありゃしない。
もしそんなことを言うヤツがいるとしたら、
そいつは嘘つきさ。
人間ってヤツは心を一定に保っているヤツなんていやしない。
いつも上下して心の中が空っぽになるくらい。
動揺しやすいものなのさ。
いつだってこれからのことを考えると不安になる。
楽しいときなんて一瞬さ。
それも頭の中で思っているときだけさ。
始まっちまったら楽しくないことの方が多いに決まってる。
出会いはホンの一時で、
死はいつまでも続く。
だから辛い事の方が多いってことさ。
人間は罪深い生きものさ。
自分勝手に自然を破壊してしまうのだからね。
これから生まれてくるものたちへのことを、
考える余裕すらない。
御供 2001/8/3
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