2010/08/31

旅をした


狂気とパラノイヤの渦巻く季節の中で、
奇妙な別れと出会いのドラマが繰り返される。
ビート・ジェネレーションは、
アメリカの繁栄とはうらはらにいくつもの未解決な問題をかかえている。
こんなアメリカだからこそ、
ジャック・ケルアックのニューヨークからサンフランシスコへ、
疾走する旅物語の「オン・ザ・ロード」が若者たちの心をとらえた。
夢中にさせたのだろう。
放浪する天使がヒップ・スターのようにあがめられたに違いない。
これからのアメリカを予期するとき、
こんなひとつの自由な旅ができること。
それ自体がヒーローの証しだったに違いない。
狂った天使はあえぎながら、詩を書き。
ルート66を走り抜けた。
若者ふたり、
さまよいながら愛を探して旅をした。
それこそがビートなのだ。
御供 2000/10/28

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