2010/04/22

言葉の級数



抱き合う言葉と生きている。
言葉の間を深読みしないために饒舌に生きている。
痩せこけた言葉と言葉の間には風さえ吹かない。
これから先は太い行間を生きよう。
幅の狭いどぶ川を飛びこえるのは簡単。
私たちはそろそろ肥沃な土地に移り住もう。
さあ、渡ろう。
人生に横たわる行間を渡ろう。
言葉遊びの気分では飛び越えられない。
底は以外に深く、
本気でなけりゃ渡りきれない。
向こう岸まで行こう。
そこを吹く心地良い風に吹かれたい。
行間の間を本気で泳いで行こう。
そして、言葉の級数を上げるんだ。
もう少し大きくする、
その方がわかりやすいに決まっている。
豊かに溺れるものの中に死体が今日も流される。
言葉の級数を上げよう。
そんな詩の行間を生きていたい。
ああ、なんて遠い岸。
なんて遠い喜びなのか。
言葉は言葉でしかない。
級数を大きくしてお気に入りの言葉を書いていたい。
地球への愛を込めて書いていたい。
言葉の級数を上げて書こう。
  御供  2000/9/24 11/11/8 14/6/1

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