21世紀、人間の意識は移ろうとしているように見える。
思いがけず何かを考えてしまう朝に近い夜。
夜とも朝ともいえない微妙な時間に、
時代が移ろうているのを感じる。
昨日をわずかに引きずってはいるが、
すぐに次の時代の入口まで来ている自分がいる。
時代をめくろうとする自分。
一度開いてしまうと、
世界はどんどん次のページへと移ろうとしているのがわかる。
わかってしまった。
世界が崩壊する勢いは凄まじい。
何がどう移ろうか怖いが、
次の時代の世界を誰よりも早く知りたい。
その世界はリバーシブルになっていそうだな。
虚無がやって来る前にほら早く階段を駆け上がろう。
誰かが待っている。
分銅で計ると、
いつも軽くなってしまいそうな時代。
移ろう時代に向かって、
最新型の人間になるべきなのか考える。
印刷されたらそれらしくなるだけの活字にしてしまっていいものか。
衣服までも新しくしてしまうのか。
どんな時代でも幸福を受け継ぐことはできると思う。
不景気に強い人間に今すぐモデル・チェンジ。
かかりつけのドクターに特効薬を出してもらう。
ファッションは不景気でも響きが良くて楽しそう。
明日、目が覚めても回復しないなら移ろう時代に馴染んでしまう。
消えてなくなる時間に気づいた時にはもう遅い。
繰り返されることにも飽きて、
夏の風を抱きしめて離さないでおく。
できるなら何年か先まで自分も吹かれて行きたいぐらい。
スゴいと思っていたものもスゴいと思わなくなる。
次のまたスゴい何かを探してしまう。
生きながらえて移ろう時代の想像の瞬間。
絶対の現実の誰かの無言の叫び声が聞こえる。
時代はもうすでに移ろうとしている。
私はペンでとりとめもない散文を書きなぐる。
窓を開けると風が吹き込んで気持ちいい。
すると気づく、季節は流れているんだと。
移ろう時代に吹かれている自分。
その風をうけているのがわかる。
ドアを開けると次の時代が待っていた。
御供 2000/9/24 11/11/8 14/6/1
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