2010/04/03

時間のトンネル


カビくさい暗い永遠性は、
今日と昨日の差異も思い出さない。
そればかりでなく、
日常の出来事もすべて消し去る。
遠く、近く、あらゆるところに、
時間はいきいきと息づいている。
私の心に重くのしかかる。
これからの時間に手をさしのべて、
豊かな響きを求めている。
おののきつつ未来の時間を求めている。
時間のトンネルを超えた明るみ。
確かな時間の高く輝くところ、
私の心は広々として燃えている。
なのに明日は、
卑屈な表情を作る。
大市場をめぐり、
汚い路地裏を歩き廻っている。
小銭を稼がなくてはならないのだ。
私と私の夢だけが住むところ、
トンネルは果たして抜けることが出来るのか?
大きなことを考えているわけじゃない。
ひとりの人間として、
笑いと小さな喜びさえあればいい。
人間と人間のやさしいつながりを望んでいるだけなのだ。
私の夢が私たちの客となって訪れて来る事を望む。
回りにはぐるりと酒杯がゆきわたる。
歌も挨拶も、
よどみない歓談も、
朝が来るまで静まる気配がない。
ただ、そんな世界へ行こう。
時間のトンネルを超えて!
  御供  2013/5/15

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