2010/05/30

私は言葉に


君は私の心の宇宙さ。
私の見る大空に輝く星だ。
この世界を片目でにらみ、
この世界をさげすむ。
自分の灼熱に燃え尽きる。
私の言葉に嘘はない。
あまりにも単純で幼稚かもしれないが、
嘆きながら、おびただしい犠牲を呑み込む。
古い罪に、新しい罪を重ねながら、
発せられる言葉である。
私は国のない王様のようだ。
誇りに育まれ、
誇りに欺かれる。
私は社会から追放され、
そして今、立ち直りつつある。
私は言葉を声に出さずに発する。
私はモノ言わぬ情熱だ。
家もなく、金もなく、
争うための怒りも持たない。
だが、楽しい時間を過ごす天才でもある。
音も出さず、何も持たず、
旅することで人間と出会う。
これからの時間の先端について語り合う。
私には幾つもの体験から生まれた考えがある。
私にはルールのないルールがある。
私を悩ますものは何もない。
ただ自分の力に病んでいる。
遠い翼に乗って言葉が飛んでいく。
そしてもうひとつ加えられた言葉が、
その後ろを追って流れる。
高まり、逃げていく言葉もある。
ああ、私は泣く子供のように言葉を欲しがった。
私の言葉をつくり出したい。
歓喜の言葉が高まりの中で、
私を未知の世界へ連れて行ってくれる。
いつまでも心に残り、
心はその言葉を味わっている。
子供の頃に私が抱きしめてあこがれ求めた言葉。
それらは今も、私の胸に抱かれ、
私の世界の中に住んでいる。
別の世界から吹き捲くる言葉などものともせずにある。
夜ごと燃え上がる炎のように、
私を引きつけて離さない。
私はこの言葉に恋して止まない。
   御供      11/12/17

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